木原禀太郎さん(九段中等教育学校外部講師)の特別会員任命について
51回 髙田明夫(一游会会長)
2023年6月18日の一游会総会において、木原凛太郎外部講師(水泳部指導)を8年にわたる水泳部への貢献を評価し、特別会員に任命しました。
木原氏は、1973年新宿区出身、麴町中学、日大豊山高校、日本大学を卒業され、一貫して水泳に取り組んでこられた方です。姉・木原珠子氏も日本水泳連盟、オープンウォーターでのコーチをされています。
2015年に当時の坂校長から、水泳部の指導力強化の観点から、外部講師を導入したい、学校で募集してもよいが、卒業後の至大荘などの連携もあり、一游会で推薦してほしい、との要請がありました。青木会長、45回生水野さんとも相談しながら、最終的には66回吉見亜衣さんからの推薦で木原氏にお願いすることになりました。
木原氏は、九段水泳部の活動の中では、上級者の指導を中心に指導をしてきました。関東大会進出(中高とも)の好成績は木原氏の貢献が極めて大きいです。2023年度16校大会でも準優勝、メドレーリレー優勝の成果は木原氏の指導の賜物でした。
2022年から、九段中等教育学校から部活指導員として任命されました。部活指導員とは、校長の監督を受け、スポーツ、文化、科学などに関する部活動の技術指導や、大会、練習試合といった学校外での活動の引率などに携わる人材です。
今後は、単に現役の指導だけでなく、一游会会員になった生徒たちとの交流を継続いただき、ライフタイムでのお付き合いをして、水泳だけでなく、人生の先輩としてアドバイスいただければと思います。
まだ至大荘には行っていないとのこと、ぜひ訪れていただき、そこでも指導者の力を発揮いただければ幸甚です。
特別会員 就任挨拶
木原 禀太郎
一游会の皆様、お元気でしょうか?
この度、OB総会において一游会の特別会員として拝命を受け、皆様の仲間入りを果たさせていただきました。
改めて、自己紹介と九段での経緯からお話させていただきます。
1973年生まれ。東京都出身。九段の代で言うと63回生。現駒場高校水泳部顧問の小林先生、編集の南川さん、山口さんと同級になります。 番町小、麹町中から日大豊山、日大水泳部を経て、1999年から水泳の指導を始めました。 ちなみに、公立校受験であれば、学区域の中で九段の予定でした。
現役時代は、藤村スイムスクール、後楽園(現東京ドーム)、セントラルなどいくつかのクラブに所属し、ジュニアオリンピック2位、全中、インターハイ、日本選手権、国体に出場。 ハイライトは鈴木大地さん(現日本水泳連盟会長)のラストレースになったバルセロナオリンピック選考会兼日本選手権で、同じチームとして出場できたことです。
スポーツクラブでの指導、マスターズのコーチを長く続けていましたが、そろそろ中学生、高校生の指導をしてみたいと思っていたところ、2015年に九段水泳部での指導のお話を頂きました。小、中を同じ千代田区で過ごした学校から依頼を受けたことにご縁と喜びを感じたと同時に、長い歴史の中で、外部からのコーチ招聘が初めてであったこと、就任が都高校1ヶ月前であったことに責任とプレッシャーを感じたことを思い出します。 当初は生徒達も練習環境の変化に戸惑いもあったと思いますが、今でもそうですが生徒1人1人に愛情を持って接して、寄り添うことを大事に、信頼を築くことに努めました。
運がいいことに3年目の2017年に男子生徒が、ジュニアオリンピック出場、さらに九段の男子では30数年ぶのインターハイ出場を果たしてくれました。 この生徒は高1の時が都のランキングが58位。2年間でインターハイ出場までこぎつけて、さらに日本選手権に出場するまでに成長しました。 毎日練習するのが当たり前だった自分にとって、毎日練習できない部活だけでも、やり方によっては可能であること、また10代の伸びしろやポテンシャルの可能性を知りました。 続く2018年にも高3まで全国大会出場がなかった男子生徒がインターハイ出場。伸び悩み、苦労も多くありましたが、諦めず、努力し続けることで目標を達成できることを彼から教わりました。
その後、2019年、2020年には関東中学出場。2022年には昨年も書かせていただきましたが、個人、リレーで関東中学で入賞を果たしました。
そして十六校。2015年に初めて体験して、こんなに素晴らしくいい大会があったのかと知り、感動しました。 また毎年、生徒達がこれまでの思いをこの大会で表現し、信じられないようなタイムや結果をもたらせてくれます。
九段は不思議と十六校になると、一気にチームがまとまり、今までにないパフォーマンスを十六校で発揮してくれます。
今年もまさしくそんな十六校でした。15回生のチームは、最上級生が3人と少なく、チームとしての緩さも感じることが多く、コーチとして直前まで不安を感じていました。 ところが、残り1週間ぐらいから十六校に向かう姿勢や気持ちが高まっていき、チームの雰囲気が変わっていきました。 そして、びっくりするようなレースを生徒たちが次々と見せてくれて、ほぼ全員がベストで泳ぎ、男子は目標以上の総合2位。女子は4人だけの出場で、12位と健闘。 男子メドレーリレーは私が来てから初優勝。このレースは私が見てきた中でも最高のレースの1つでしたし、ここまで急激にチームが上昇していったのは初めてでした。

今年は4年ぶりに有観客でおこなわれ、保護者の方やOBOG、また九段生が多く応援に駆けつけてくれて、改めて応援の力を感じる十六校にもなりました。応援に来てくれた皆さまに感謝申し上げます。
また今年入学した中1の佐久間玲が、平泳ぎで全国中学出場を果たしました。普段はクラブで練習していますが、九段から全国中学出場も久しいことです。まだまだ中1なので今後も楽しみですし、他の中学生もこの夏、タイムを大幅に伸ばした生徒も多く、来年への期待も膨らみます。
私は技術の指導やタイムを短縮させることが主な役割ですが、部活でやっている以上、速く泳ぐことよりも部活を通して人間性を高めること、成長してもらうことが大事だと考えています。挨拶がきちんとできること、感謝すること、気配りや助け合いをすること。辛抱や努力をし続けられること。「人の成長なくして、技術の成長なし」 今後も生徒たちにはこの事を伝え続け、九段水泳部の良き伝統を受け継いでいってほしいと思っています。
一游会の皆様には、目に見えないサポートなどもふくめ、日頃のご支援に厚く感謝しています。 今後も引き続き、九段水泳部および現役生のご支援やサポートをお願い致します。 また甲子園の慶應高校野球部ではありませんが、十六校の応援参加もお待ちしています。生徒の力にもなりますし、九段で過ごした懐かしい青春が甦える素敵な時間になると思いますよ。
